韓国語の過去連体形「-던」と「-았/었던」はどちらも「~していた」という意味。
しかし、一体この2つの違いは何なのか…。
このような疑問を抱いている方もきっと多いはず。
この記事では、
- 韓国語の過去連体形「-던」と「-았/었던」について解説
- 「-던」と「-았/었던」の違いは何なのか?
といった内容で皆さんの疑問を解決していこうと思います。

同じ意味だし何が違うのか全然わからないよ~!!
韓国語の過去連体形「-던」と「-았/었던」について解説!
「-던」と「-았/었던」は、日本語で「~していた」という意味の韓国語の過去連体形です。
前回の記事で、形容詞を過去の連体形にする場合は、「-던」と「-았/었던」を付けると説明しましたね。
しかし「-던」と「-았/었던」は、形容詞だけでなく動詞や名詞にも使える過去の連体形。
前半では、「-던」と「-았/었던」を動詞・形容詞・名詞に分けて、どのように活用するのかを確認していきます。
そして、後半では一体何が違うのかについて解説していきますね!

ここでしっかり理解しちゃおう!!
「-던」について
「-던」は、過去に習慣的に行っていたことや行っていた場所や、未完了の過去について伝えるときに使います。

動詞の場合
動詞の場合は、動詞の語幹に「-던」を付けます。
良く使う動詞を一覧にしてみました。
また併せて例文も見てみましょう。
動詞 | -던 |
---|---|
먹다(食べる) | 먹던 |
가다(行く) | 가던 |
하다(する) | 하던 |
例:내가 먹던 아이스크림은 어디에 있어?
私が食べていたアイスクリームは、どこにある?
例:옛날에 자주 가던 식당이에요.
昔よく行っていた食堂です。
形容詞の場合
形容詞の場合も、動詞と同じように形容詞の語幹に「-던」を付けます。
よく使う形容詞の一覧はこちらです。
併せて例文も見てみましょう。
形容詞 | -던 |
---|---|
좋다(良い) | 좋던 |
나쁘다(悪い) | 나쁘던 |
춥다(寒い) | 춥던 |
例:항상 좋던 성적
いつも良かった成績
例:어렸을 때 겨울은 항상 춥던 기억이 있어요.
子供の頃、冬はいつも寒かった記憶があります。
名詞の場合
名詞の場合は、名詞の後ろに「이던」を付けます。
名詞の例はこちら。
名詞 | -던 |
---|---|
학생(学生) | 학생이던 |
회사원(会社員) | 회사원이던 |
例:학생이던 시절에 돌아가고 싶네요.
学生時代に戻りたいですね。
例:회사원이던 시절이 생각난다.
会社員だった頃を思い出す。
「-았/었던」について
「-았/었던」は、過去の経験や行ったことのある場所、既に完了している過去について伝えるときに使います。

動詞の場合
動詞の場合は、動詞の語幹に「-았/었던」を付けます。
動詞の一覧と例文を見てみましょう。
動詞 | -았/었던 |
---|---|
먹다(食べる) | 먹었던 |
가다(行く) | 갔던 |
하다(する) | 했던 |
例:10년전에 한번 갔던 가게예요.
10年前に一度行ったお店です。
例:먹었던 빵
食べていたパン(もう食べ終わってない状態)
形容詞の場合
形容詞の場合も、動詞と同じように形容詞の語幹に「-았/었던」を付けます。
形容詞の一覧と例文を見てみましょう。
形容詞 | -았/었던 |
---|---|
좋다(良い) | 좋았던 |
나쁘다(悪い) | 나빴던 |
춥다(寒い) | 추웠던 |
例:충학생떼는 나빴던 성적도 지금은 좋아졌어요.
中学生の時悪かった成績も 今は良くなりました。
例:가장 추웠던 겨울
一番寒かった冬
名詞の場合
名詞の場合、パッチムのある名詞の後ろには「이었던」を付けて、パッチムのない名詞には「였던」を付けます。
名詞の例はこちら。
名詞 | -았/었던 |
---|---|
학생(学生) | 학생이었던 |
가게(店) | 가게였던 |
例:옛날에 여기는 가게였던 곳이에요.
昔ここは店だった場所です。
「-던」と「-았/었던」は何が違う?
「-던」と「-았/었던」は、どちらも日本語にすると「~していた」になりますよね。
何が違うのかというと、未完了の過去なのか、完全に完了している過去なのかの違いです。
そしてもう一つ気になる点が、動詞の過去連体形「은/ㄴ」との違い。
この過去連体形については、未完了・完了関係なく、だたの過去「~した」という意味になります。

過去の連体形…難しいな~(涙)。
この表現が難しいと感じるのは、日本語にはない表現だからですよね。
私も、未だにこのニュアンスの違いが難しくてたまりません。
この機会に、違いをしっかり理解してしまいましょう。
未完了か完了なのかの違い!
「-던」と「-았/었던」の違いは、過去の出来事が未完了の状態なのか、完全に完了しているのかの違いです。

未完了・完了ってどういうこと?
それでは、「먹다」という単語で確認してみましょう。
먹던(食べていた) | まだ食べかけの状態 |
먹었던(食べていた) | 食べ終わって既にない状態 |
例えばアイスクリームを食べていて、夜に食べようと残しておいたとします。
そうすると、まだアイスクリームは残っている状態ですよね。
未完了、食べかけの状態なので、「먹던 아이스크림」になります。
「먹었던 아이스크림」になると、食べ終わってもうないアイスクリームとなりますね。
「さっき食べていたアイス美味しかったから、また買いに行かなくちゃ!」というような状況では、「먹었던 아이스크림」となります。

なるほど!食べ物で例えるとわかりやすいね!
そして「-던」と「-았/었던」は、過去に習慣的に行っていたことなのか、過去に1、2度だけの経験なのかでも変わってきます。
「가다」という単語で確認してみましょう。
- 옛날에 가던 공원이다.(昔行った公園だ)
⇒昔この公園が好きで、よく行っていた - 옛날에 갔던 공원이다.(昔行った公園だ)
⇒昔行ったことがある公園
また、その公園が違う場所に変わっていた!という場合もありますよね。
その場合は、もう公園は既にない状態ですので、過去完了の「갔던 공원」になります。
動詞の過去連体形「은/ㄴ」との違いは?
動詞の過去連体形「은/ㄴ」は、未完了・完了関係なく、だたの過去「~した」という意味です。
それでは、「먹다」という単語で説明していきますね。
- 먹던 빵…【イメージ】食べかけのパン⇒過去未完了
- 먹었던 빵…【イメージ】食べ終わってないパン⇒過去完了
- 먹은 빵…【イメージ】食べた(食べかけか食べ終えたか不明)⇒過去
日本語にはない過去の表現の仕方なので、慣れるまでは大変ですよね。
少し複雑ですが、一つ一つ慣れていけば大丈夫です。
頭の中でイメージしながら考えると良いでしょう。
まとめ
この記事では、韓国語の過去連体形「-던」と「-았/었던」について解説!違いは何なのか?といった内容でお届けしてまいりました。
- 韓国語の過去連体形「-던」と「-았/었던」は「~していた」という意味!
- 違いは何かというと、未完了か完了なのかの違い
ということでした。
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